
映像や音声でリアルタイムにネットうえで、リスナーに届けるライブ配信で収入を得ている人をライバーといい、現在では人気の職業のひとつです。楽しく配信をすることで収入を得ることができるメリットがある一方で、トラブルに巻き込まれることもあります。今回はどのようなリスクがあり、どのように回避するのか、防止策とともに紹介します。
ライブ配信で危険性が高いリスクやトラブルとは?
若い世代を中心に人気な職業にライブ配信で収入を得るライバーがありますが、ライブ配信は編集せずにリアルタイムで配信するために、いろいろなリスクやトラブルが発生することがあります。
どのような危険が発生するのか紹介します。
身バレ
ライバーは声出し配信や顔出し配信を行いますが、人気になればなるほど身バレの危険性が大きくなります。とくに、顔出しで配信している人は危険性も高いといえるでしょう。
顔を出していなくても、自分の名前が書いてあるものを写してしまったり、自宅が特定できる周辺の景色や音が映ったりすることで身バレをして、住所も特定されてしまう可能性があります。
悪意のあるユーザーがいれば、何らかのアクションを起こされて、今の住所に住むことが困難になる場合もあるでしょう。
その他、危険な郵送物が送られてきたり、自宅や職場に訪問されるケースもあるので注意が必要です。
違法行為
編集した映像を投稿する他のSNSと違い、ライブ配信ではリアルタイムの映像を配信するために修正などができません。
本人に悪意がなくても、リスナーが見て違法行為や犯罪行為だと判定されれば警察に通報されることもあるでしょう。
そうした場合、今後配信することができなくなり、アカウントが凍結されることもあるため、軽率な行動は控える必要があります。
著作権が厳しいアイテムが映りこんでいる場合や撮影・配信禁止エリアにおける配信も、配信アプリによっては禁止していることがあるため、事前に禁止事項を確認しておきましょう。
炎上
リアルタイム配信なので、何気ない言葉が誰かを深く傷つけたりするケースがあります。また、視聴者を増やしたいという理由で過激なネタを取り扱うことで炎上してしまうこともでてくるでしょう。
炎上してしまうことで攻撃対象となってしまい、自宅が特定され嫌がらせを受けることもあるので注意が必要です。
ライバーになるときに注意すべきポイントとは
ライブ配信の危険性を紹介してきましたが、危険を回避するためにもライバーになるときには注意すべきポイントとして3つあります。
個人情報に注意
ライブ配信では不特定多数を相手にするため、住んでいる地域や出身校、勤務場所など個人が特定されてしまう情報などは、絶対言わないようにしましょう。
身バレしないようにサングラスやマスクをすることや、周囲の景色や室内の特徴、個人情報が分かるようなものが映りこまないようにするなどの注意も必要です。
差別発言に注意
何気ない言葉でも、特定の人には差別発言と感じることがあります。
人種や宗教、民族発言をはじめ、性差別発言や病気や障害に関してや職業、地域などに関して、いろいろな差別がありますが、人によっては何も思わない人もいる一方で、大きく傷つく人もいます。
そのため、日常から意識して軽はずみな発言をしないようにしておきましょう。
ライバー事務所やライブ配信アプリの選択
ライバーは注目を集める職業なので、現在では数多くのライブ配信アプリがあり、ライバー事務所も多数存在します。
そのため、なかには悪質なアプリや事務所もあるので注意が必要です。
サービスを利用する前に、どのような特徴のあるアプリや会社なのか、利用者や口コミなども含めてしっかりとチェックしておく必要があります。
ライバー事務所を選ぶときにも注意が必要!
趣味で少し楽しむ程度であれば個人での利用で問題ありませんが、本格的にライバーになるには、ライバー事務所に所属した方がいいでしょう。
ライバーになるときに注意する点としても紹介しましたが、ライバー事務所選びはとても重要です。ライバー事務所は年々増えており、現在では100社以上の事務所があります。
たくさんあるために、どこを選んでいいのか分からないという人も多いでしょう。なかには悪徳な業者もいるため注意が必要です。
優良なライバー事務所を選ぶためにもチェックポイントを解説します。
事務所の特徴を把握する
ライバー事務所がどのような特徴があるのか確認しておきましょう。事務所によってはどのライブ配信に強いのかが異なります。自分が利用したいアプリに対応していなかったり、あまり力が入っていなかったりする場合もあるでしょう。
そのため、自分が利用したいアプリに力を入れている事務所で、自分の活動との相性がよいところを選びましょう。
サポート内容の確認
ライバーとして成功するためには、ライバー事務所のサポートはかかせません。
相談やアドバイスなどをしてくれるか、成功するためのコツやノウハウをなどのデータがあるか、リスナーへの対応をしてくれるかなど、事前にチェックしておきましょう。
ノルマやペナルティ
配信時間の指定やリスナーからもらうギフトに関してノルマが設定される場合があります。人によっては気にならない人もいますが、ノルマによってストレスを感じたり、ノルマを達成できなかった場合にペナルティが課せられる場合もあるので注意が必要です。
手数料
ライバー事務所に所属すると報酬の一定数が手数料として設定されています。
10%前後の手数料の設定が一般的ですが、高額な手数料がとられたり、手数料が発生するだけでサポートは全くないという事務所もあるので、事前に口コミなどで確認しておきましょう。
Q&A
- 悪質なライバー事務所を見分ける方法は?
- 契約内容ややりとりの丁寧さ、所属ライバーの活動実績やネット上の評判などを確認していくことで、事務所の信頼性を判断しやすくなると言われています。とくに「好条件すぎる内容」には注意を払う方も多いようです。
また、公式のホームページがあるかどうかや、実際にどんなライバーが在籍しているかも参考になると言われています。SNSだけで活動している事務所は、悪質とは限らないものの、サポート面に不安を感じる方もいるようです。
そのため、一定の規模感と実績が確認できる事務所を選ぶと、より安心して活動できるかもしれません。
- 悪質なライバー事務所に所属してしまった時はどうすればいい?
- まずは契約内容をきちんと確認することが大切とされています。原則としては、契約書の記載に沿って退所を進めていく必要があるようです。
中には途中退所を認めない条項がある場合もあるため、そのようなときは事務所と話し合いながら、契約満了まで続けるか、双方の合意によって途中で退所するかといった方向で調整されることが多いようです。
もし、退所の意思を伝えた際に不当な対応(威圧的な言動や無視など)を受けた場合は、弁護士や消費者相談窓口に相談することで、解決への道が見えてくることもあります。
- 悪質なライバー事務所に違約金を請求されたらどうすればいい?
- 違約金に関しては、契約書にその旨が明記されているかどうかがひとつの判断材料になるようです。説明されていない、あるいは契約書に記載がない場合は、支払い義務がないとされるケースもあるようです。
また、記載があったとしても、文字が小さすぎる、口頭での説明がなかったといった状況では、効力が不十分と判断される可能性もあります。
ただし、こうした判断は個人で進めるには難しい部分も多いため、請求を受けた際には弁護士などの専門家に確認してもらうのが安心です。
- もし万が一身バレ・家バレしたらどうすればいい?
- こうしたトラブルに遭遇した場合、まずは所属事務所に相談する方が多いようです。ライバー事務所はこれまでの経験から、身バレや家バレに対する対応ノウハウを持っていることが多く、的確なサポートを受けられる可能性があります。
個人で対処する場合は引越しや活動の一時休止などの対応が考えられますが、焦って行動することでかえって状況を悪化させてしまうこともあるようです。そのため、事前に信頼できる事務所とつながっておくことが、いざという時の安心材料になるかもしれません。
- もし意図せず違法行為をしてしまってたらどうすればいい?
- まずは慌ててひとりで判断せず、所属事務所に相談するのが落ち着いた対応とされています。謝罪や説明をSNSや配信でおこなう前に、専門的な視点でアドバイスをもらったほうが、状況が悪化するのを防げる場合があるようです。
意図せず違法となってしまった場合でも、誠実な態度で向き合う姿勢が大切とされています。もし、誤解を招いたり、法的に問題のある行為があった場合は、ごまかそうとするよりも、冷静かつ誠意を持って対処することで、解決の糸口が見えてくることがあるようです。
まとめ
今回はライバーのリスクや防止策について解説しました。ライバーは若い世代を中心に人気の職業のひとつとなっていますが、リスクがあることを十分理解しておきましょう。いろいろなリスクを防止する方法としては、ライバー事務所に所属することも重要です。トラブルの対応も含めたろいろなサポートを行ってくれる事務所もありますが、なかには悪質なライバー事務所も存在するので、事務所選びも慎重に行いましょう。