
ライバーという職業が注目を集める中、さまざまな求人がインターネット上で見かけられるようになりました。しかし、その中には怪しい求人や詐欺的なものが含まれていることも少なくありません。とくに、ライバー事務所に所属せずに依頼を受ける形態の求人はリスクが高いとされています。
一般募集のライバー求人が怪しい理由
ライバー求人が怪しいとされる背景には、急速に市場が拡大しているライバー業界の特徴があります。
ライバーという職業は、人気が出れば大きな収入を得る可能性があるため、参入希望者が後を絶ちません。
そのため、求人情報も増え続けていますが、その中には悪質な業者や条件の不透明な求人が混ざっているのです。とくに、収入を保証するとうたっていながら、実際には契約内容が曖昧だったり、トラブルに巻き込まれるケースが報告されています。
ライバー事務所に所属せず依頼を受けるデメリット
ライバー事務所に所属せずに個人で依頼を受ける場合、さまざまなリスクが伴います。
ライバー事務所に所属することにはサポートや報酬面での安心感がある一方、個人で活動する場合はその全てを自分で管理しなければならないからです。この点を理解しないままフリーランスで活動を始めてしまうと、予想外のトラブルやデメリットに直面することがあります。
報酬の不透明さと支払い遅延のリスク
個人でライバーとして活動する場合、最も大きなリスクの一つが報酬の不透明さです。
とくに、依頼主が明確な報酬体系を提示していない場合や、契約書を交わさずに口約束だけで依頼を受けるケースでは、支払いが滞る可能性があります。
事務所に所属しているライバーは、事務所が一定の基準で報酬を管理し、支払いも事務所を通じておこなわれるため安心ですが、フリーランスの場合は依頼主が直接支払いをおこなうため、その信用度に頼らざるを得ません。また、報酬の支払いが遅れることも珍しくありません。
事前に契約書を交わしていない場合、支払いに関するトラブルが発生しても法的に対処することが難しいケースもあります。
このため、個人でライバーとして活動する際は、契約内容や報酬の支払い時期などを明確にしておく必要がありますが、これを怠ると、配信を続けていても実際には収入が得られないという事態に陥ることも考えられます。
トラブル対応の孤立感
ライバー事務所に所属している場合、トラブルが発生した際には事務所がサポートしてくれることが期待できます。
たとえば、視聴者とのトラブルや配信プラットフォームに関する問題が発生した際、事務所が仲介役となり、問題を解決するために働いてくれます。しかし、個人で活動する場合は、こうしたサポートを受けることができず、全ての対応を自分でおこなわなければなりません。
視聴者とのトラブルや、依頼主との意見の食い違いが発生した際、対応を誤ると信用を失い、今後の依頼が減少するリスクもあります。また、法的なトラブルが発生した場合も、個人では対処しきれないことが多く、弁護士に相談するなどして追加の費用や時間を要する可能性が高くなります。
こうしたトラブルに対して孤立無援で対応しなければならないことは、精神的な負担にもつながります。
サポート体制の欠如による成長機会の喪失
ライバー事務所に所属することで、プロフェッショナルなサポートを受けながら成長する機会が得られます。
たとえば、配信の技術的なサポートや、視聴者の増やし方、ファンとのコミュニケーション方法など、事務所がもつノウハウを活用できるのです。また、事務所がライバーに対してプロモーションをおこない、露出を増やすサポートを提供することもあります。
一方、個人で活動する場合、こうしたサポートを受けることができないため、自分自身で全てを学び、工夫しなければなりません。
もちろん、これは自分のペースで成長できるというメリットもありますが、プロの指導やサポートを受けながら短期間でスキルを伸ばしたいと考えるライバーにとっては、大きなハンデとなることもあります。
とくに、配信活動を本格的に職業として考える場合、事務所のサポートがないことで成長機会を逃してしまうリスクは無視できません。
依頼の安定性に欠ける
個人で活動するライバーは、依頼が不定期であることが多く、収入が安定しないことがあります。
ライバー事務所に所属していれば、事務所が定期的に依頼を斡旋したり、案件を提供してくれるため、収入が比較的安定します。しかし、フリーランスの場合、依頼を自分で探さなければならず、安定した案件が得られる保証はありません。
また、個人で活動するライバーは、案件の種類や報酬に関しても幅広い選択肢がない場合があります。事務所に所属していれば、大手の案件やプロモーションなどのチャンスが増える可能性が高まりますが、個人ではこうした機会を得ることが難しい場合があります。
これにより、ライバーとしてのキャリアの広がりが制限されるリスクがあります。
安心してライバー活動を続けるためには事務所所属がおすすめ
ライバー事務所に所属せずに依頼を受ける際には、慎重な準備とリスク管理が不可欠です。
報酬の透明性や契約内容の確認、そしてトラブルに対する対策をしっかりと講じておくことで、フリーランスライバーとしての活動をより安全におこなえます。また、信頼できる依頼主やクライアントとの関係を築くことが、安定した収入とトラブル回避の鍵となります。
その一方で、ライバー事務所に所属することで得られる安心感や成長の機会を無視もできません。とくに、これからライバーとして本格的に活動を始めたいと考えている場合、事務所に所属することで得られるメリットは大きいものがあります。
自分のライバーとしての目標やスタイルに応じて、どのような形で活動するのが最適かをよく考えた上で、事務所への所属を初めての方は選ぶのがおすすめです。
まとめ
ライバー求人には怪しいものが多く、とくに事務所に所属せずに依頼を受ける場合には注意が必要です。報酬の不透明さやトラブル対応の孤立感、サポート体制の欠如による成長機会の喪失など、さまざまなデメリットが考えられます。安心してライバー活動を続けるためには、事前にリスクを把握し、信頼できるクライアントとの関係を築くことが重要です。また、ライバー事務所に所属することで得られるメリットを検討し、自分にとって最適な働き方を見つけることが、成功への道につながるでしょう。